従来の精神医学界に衝撃の楔(くさび)が打ち込まれた!
あらゆる精神疾患の方々に朗報をもたらす画期的ガイドブック。
精神の健康について権威があると広く認められている専門家の精神科医師が、実際には逆で、人々の精神の健康を損なうおそれがあるなどということがあり得るのだろうか?
(中略)
現在精神疾患への医学的な対応は、証明されていない仮説の上に成り立っており、特に精神疾患の主要因は、生物学的なものであって、生化学的不均衡、遺伝的欠陥、あるいはこの両方が原因であるとされている。そして精神医学は、それらが仮説であるにもかかわらず、証明された事実であると自ら確信し、一般の人々をそのように信じ込ませているのである。つまり現代精神医学は、科学的であると主張する学問分野では決して起こり得ない根本的な誤りを犯し続けてきたことになるわけだ。そうであるにもかかわらず、精神医学はその矛盾を問われることがない。なぜならば、政治家といった大物が一般大衆と同じように、精神医学の尊厳と客観性、そして精神医学の調査研究に多大な進行と信頼を置いているからである。つまり、精神医学を政策的に徹底して制限しているものはなく、すべては精神科医師と医学研究者の善意の賜物であるというのが現状なのだ。
精神医学の研究は何十年にも亘り集中的になされているが、いまだ精神疾患の生物学的原因は確立出来ないままでいる。生物学的証拠がないことは、精神科の診断がひとつとして生化学的、放射線医学的、あるいは他の検体検査で確認されないまま確証されているということである。まさに異常としか言いようがない。私の知る限り、膨大な数の人々が生物学的異常があるという仮説に基づいて治療を受けている医学的専門領域は、他には見当たらない。医学専門家は精神疾患の要因を特定するために生物学に依存しているが、これは真の科学的研究ではなく、要するに信仰に基づいたものだ。だから私には、医師は一般の人が意識している異常に、暗闇のなかで銃を売っているように思えて仕方がないのだ。
(中略)
精神医学は遅々としすぎていて、その間違いから多くのことを学ぶことを放棄しているのではないのか。医学の専門家、政治家、そして一般の国民も同様に、過去100年に亘り精神疾患の治療に使われてきた薬物のほとんどが、危険で、依存性があるのに効果がない、ということをあたかも忘れてしまっているかのようだ。
テリー・リンチ医学博士 本文【序文】より抜粋
読者の中には、「もし安全で効果的な方法が他にないとすれば、脳に及び害のリスクを冒してでも薬を飲む価値はある」と反論される向きもあるかもしれない。ところが他の方法があるのだ。薬を使わずに、早期解決を目指す効果的なカウンセリングは25年前から飛躍的な進歩を見せている。問題は、カウンセリングを必要とする人たちの大半が、精神科医に相談する費用どころか、カウンセラーに相談する費用さえも払えないことにある。健康保険は何年にもわたる向精神薬を治療対象とするが、カウンセリングとなるとわずか数回分しかカバーしていない。
この慣行そのものの有害性もさることながら、本当に恐ろしいことは、この制度が人間が生来持っている自己管理の欲求を蝕むことである。メディアを通し、繰り返し、繰り返しインプットされたメッセージは「精神病と診断されたら自分の出来ることは何もない」というものである。
しかし、本書のメッセージは違う。「あなたや家族の誰かがどんな精神病名をつけられようとも、自分のため、また、助けを必要とする家族のために出来ることは沢山ある」これが本書の送るメッセージである。
ウイリアム・グラッサー医学博士 本文【第1章】より抜粋
ウイリアム・グラッサーは素晴らしい。新しい医療に対する考え方をする
静岡市 / 60代 / 男性
何度か読み返しながら(楽しみ・苦しみを交えながら)読んでいます
北海道 / 60代 / 男性
選択理論の重要性を知り、もっと学びたくなりました。
東京都 / 30代 / 男性
一口に云って、医者の世界は閉鎖的で古い。正常な人を精神病に仕立てるなんて、許せない。日本は遅れている。
大田区6 / 40代 / 女性