落ちこぼれが一人もいない学校「クオリティ・スクール」。 先生と生徒、親子、保護者と教師を結ぶ、温かい人間関係の絆に触れる。
子どもをダメにする7つの致命的習慣とは、批判する、責める、文句をいう、ガミガミいう、脅す、罰する、ほうびでつることである。ほとんどの人がこうした行動をしょっちゅうしているので、自分たちが必要としている人間関係にとって、これが、どれほど致命的であるかを考えていない。
学校で遭遇する問題のほとんどすべては、生徒、他の教師、保護者、そして管理職の人たちとの不満足な人間関係によっておきている。
私たちがADD(注意欠陥障害)、ADHD(注意欠陥多動障害)、ODD(反抗挑戦障害)と呼んでいるものは、教師や他の大人たちとの不満足な人間関係にある子どもたちが、学校にいるときに選択する行動である。こうした子どもたちの頭脳に、なんら問題はない。問題は、教師が授業中、生徒たちに、やりたくないと思っていることを強制してやらせようとしていることだ。彼らは、教師が生徒と充分に強力な人間関係を築き、教え方を変え、生徒に勉強することは価値あることであると確信させることができなければ、集中しないのだ。このような子どもたちは、しばしば能力のある子どもたちで、彼らに7つの致命的習慣を用いると、とくに敏感に反応する。
あなたにとって信じがたいことかもしれないが、このような生徒は、あなたとなんら変わらない人間だ。好きでもない人に、したくないことを強制されている人が世界にはたくさんいる。そのような人と同じで、強制されるから彼らは抵抗する。
しかし私は、経験からあなたにこういうことができる。彼らがあなたとの間に必要としている関係を確立すれば、彼らはとても早く良い方向に変わっていく。
人間の努力には、当然、学校で学習することも入る。しかし、忘れてならないことは、その成功は、「人々がどれほどうまくお互いによい関りをもつか、ということに直接関係している」ということだ。あなたの学校での成功を援助することが、本書の目的である。
本文【1章・5章】より抜粋
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