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HOME > 著者インタビュー>僕は明るい障害者−「がん」がくれた贈り物−の著者:坂井正人


僕は明るい障害者−「がん」がくれた贈り物−
  がん宣告!
骨盤内全摘出、人工肛門、人工膀胱(ぼうこう)、身体障害者。
でも、 「人生は何度でもやり直すことができる」
そう僕は心から信じている。 「悩んだらチャレンジ!」
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著者:坂井 正人

有限会社へリング 代表

 
 
何故、この本を書こうと思ったのですか?
  『五体不満足』の著者である乙武洋匡さんの存在が大きいですね。身体障害者になってしまった方でも、本を読むことや、活字の力によって、精神的に救われるということを知りました。それがきっかけです。あとは、身体障害者になってしまった方でも、収入を得られる手段を伝えたいという思いがありました。実際に収入を得ることによって、「俺も何とか大丈夫だ」と思えるものがありましたから、それを分かち合いたいというのが一番の理由です。あとは、チャレンジですね。僕の周りにいる人たちが、みんな出版してるんですよ。それも大きい(笑)。
   
「がん」を宣告されたとき、どう思いましたか?   

はじめて宣告されたときは、「これはドッキリカメラか!」と思いましたね、間違いなく。「あり得ない」と思いました。「こういうの夢って言うのかな?」と現実をぜんぜん受け入れられなかったですね。ある映画のシーンみたいな感じかなぁ。ガーン!とか言うんじゃなくて、「嘘だぁ〜」みたいな軽いノリの感じとでもいえばいいか……。

   

認識しだしたのはどれくらいからですか?

 

その日帰ってからですね。結構パニクってしまいました。「え〜信じられない」って感じでした。次の日朝起きて目が覚めたときに、病院の袋とかあるじゃないですか。「やっぱり夢じゃないんだよなー」って愕然としました。紹介状も貰ってきていましたから、「あ、本当だ」。内視鏡の写真もあったから、「あー本当なのかな? あれー?」 みたいな感じでしたね。
内視鏡で撮るときに、麻酔で寝てしまいましたから、どこか、ボーっとしたところがあったんでしょうね。何か嘘っぽかったんですよ。それが本当に醒めてから真実だと理解しました。

 
様々な困難に遭ったとき、どんなことを考えて、どう乗り越えてきたのですか?
 

「良いことと悪いことはセットだ」と思ったんですよね。悪いことは「まぁしょうがない。そんなもんだよね。しかたないよねぇ」っていうふうに割り切って考えました。そして、それを乗り越えなければ、決して良いことは起きないんだっていうことを、トレーニングの中で学びました。
それと、僕の生きる指針にもなっている「悩んだらチャレンジ!」です。人は可能性があるから悩んだりするわけだから、悩むことは全部チャレンジすべきことなんだって思って、実行し、即行動に移してきました。

   
ネガティブ時代とポジティブ時代を経て、今、思うことはありますか?
 

「がん」になった理由というのは、環境とかいろいろとあるんだろうけれども、今現在の僕の中では、「世紀末が来ていつか病気になるから」とか、「どうせ世紀末だから就職しても意味ないし」とか、「世紀末だからどうせ終わるし」といった、マイナス思考が僕の中の「がん」を引き起こした原因じゃないかなと思っています。僕はがんを宣告されるまでは、完全な「世紀末論者」だったんですよ。証明はできないけど、それが一番大きかったような気がしますね。たまたまかもしれませんが、僕ががんを宣告されたのは、1999年8月。僕は真剣に1999年8月に世紀末が来て、この世はすべて終焉を迎えると思っていましたから。強い思い込みですけどね。
そんな僕がどうしてポジティブに変われたかというと、能力開発のトレーニングなどを受けると、「ポジティブに生きなきゃいけない」って言われますけど、僕ってとことんネガティブが染み付いているじゃないですか。だから、最初からポジティブになったわけじゃなくて、今もそうですけど、ネガポジみたいな感じなんですね。ネガが残ってるけど、一生懸命、日々ポジティブに考えようとして、今もまだその途中っていう感じなんです。でもそのポジティブがだんだん多くなってきています。ネガを色々なトレーニングや、言葉などで、一生懸命葛藤して乗り越えようとしているだけなんです。振り返って「良くなかったんだな〜」っていう感じです。パーンと変わったわけじゃなくて、日々、「大丈夫、大丈夫」とか、一生懸命自分に言い聞かせながらポジティブに考えることが多くなってきたんですね。だんだん慣れてくるって言うか、すぐには身につかないんだってことは経験しましたね。

   
今後の展望があれば、教えてください。夢とか・・・
 

なかなか感謝を表現できないっていうか、照れたり、上手くいえなかったりすることがあるんですね。親に感謝したりとか、仲間にありがとうとか、なかなか言えない照れ屋な部分があるんです。だから「感謝」というのがものすごいテーマで、それを上手く、素直に、照れずに表現することができればいいなと思います。特に親。一番感謝しなきゃいけない親に一番言えない。それに身近な仲間にも、感謝があるんだけど言えない。感謝を言おうとすると、「もっとこうした方が今日は良かった。悪かったですよね」とネガティブ表現になっちゃう。改めたいと心底思います。
それと、僕は口でのやり取りが好きだから、それを上手く使ってもっと世に出たいなぁ、ということで、テレビにでて評論家ができたらいいなぁと思っています。評論家は大げさだとしても、コメンテーターを目指したいですね。そこで僕は、「明るい障害者」として、ともかくも成功できた手段に対して、感謝を形にして表現したいんですね。それに貢献って言うのかな、今の状況の中でも、できた自分を最大に表現し、分かち合いたいと思います。障害者がもっと陽の目を浴びる、チャレンジできる手段があることをお伝えしたい。変わった生き方をしていようが、非社会人や、パチプロでもやり直せる手段があるということです。この日本という国では、「がん」になってもやり直せるし、障害者になっても、あなたの考え方次第で変えられるんだっていうことを知らせるためにもね、真剣にテレビに出たいと思いますよ。できれば、田原総一朗さんの「朝まで生テレビ!」に出たいですねぇ。

   
同じ「がん」と戦っている方へアドバイスがあればお願いします。
 

病気は決して偶然じゃない、必然だと思います。病気っていろいろとあるけれども、僕の場合は、先ほども話したように考え方でなったと自分で思うんですよね。だから、それは乗り越えるべき何かの思(おぼ)し召しのように思えます。神様は必ず乗り越えられるものしか与えないってどこかで聞いたことがあるんですけど、人はきっと何があっても自分の考え方一つで、乗り越えられるように訓練されていくんだと思います。だから、がんに罹ってしまった人でも、自然治癒力もあるし、いろんな良いものも世の中にはあるし、何かを使い、自分の考え方で変えられるはずだから、絶対に乗り切って欲しいなって思います。

     
最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。
  パチプロといった非社会人をダラダラとしてきた僕みたいな人間でもやり直せるし、さっきいったように、「がん」になってもやり直せるし、障害者になってもやり直せる、ということです。
今、日本って恵まれた環境にありますよね。世界の中の貧しい国に生まれている人とは全く違います。残念ながら、世の中は不公平だと思うんですよね。何といっても、日本という国は本当に何でもやり直せる状況があるってことを知って欲しいということと、諦めないでやり続ければ成功するということを経験しましたから、どんな状況の方でも、絶対に諦めないでやり続けてください、といいたい。
楽しくやることがすごく大切かなぁ。
まんざら世の中捨てたもんじゃないということで……(笑)。
   

坂井正人(さかいまさと)プロフィール

1967年7月21日静岡県生まれ。
大学卒業後、約14年間をパチプロとして過す。
1999年直腸がんが見つかり、骨盤内全摘出、肛門、直腸、前立腺、膀胱を完全に失い、大腸の40%を失う。
その後人工肛門、人工膀胱を付着する第4級身体障害者となる。
現在は、携わっているビジネスを拠点に、講演活動中心の生活を送っている。
(http://www.sakaimasato.com/)

   






 

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